NEM2 Catapultの今後を読む
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NEM2 Catapultの今後を読む

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公開日
January 26, 2019

NEMの次期バージョンCatapultの2番目のリリースBisonが出てからそろそろ3ヶ月が経とうとしています。

Catapultは今後、Cow→Dragon→E(名称未定)とリリースが進んでいく予定となっていますが、どういった機能の追加や改良を目指しているのか、Catapult-Serverに上がっているissueから読み解いていこうと思います。

Cow

次にリリースされるであろう、Cowには以下の4つのissueが上がっています。

レシート機能

ネームスペースやロックの期限切れなど、目に見えない変化をブロックから見えるようにレシート機能を作るようです。

クロスチェーンTxのサポート

Ethereumとのクロスチェーンスワップをできるようにシークレットトランザクションでkeccack256をサポートするようです。

モザイクからネームスペースの切り離し

現在は、モザイクとネームスペースがセットになっていて、ネームスペースが切れるとモザイクも無効になります。これをcowでは改めて、ネームスペースがなくてもモザイクを作成できるようにし、モザイクとネームスペースの紐付けはオプション扱いにするとのことです。

ハーベストの設定

現在、nem:xemに固定されているハーベストのベースアセットをサーバ、ネットワーク毎に設定できるようにするとのことです。

Dragon

Cowの後にリリースされるDragonについては以下の4つのissueが上がっています

eigentrust++に変わる新たなノード評価の導入

NIS1で使われているeigentrust++に代わり、Catapultでは別な手法でノード評価を行うようです。

クロスチェーンスワップの強化

他のチェーンとのクロスチェーンスワップができるように、Op_Keccak_256、Op_Sha3_512以外のアルゴリズムのサポートも進めるようです。

より動的な手数料体系

トランザクションの大きさや複雑さを考慮した手数料体系にするようです。

新しいハーベスティング

ノードの立ち上げに対してインセンティブを与えられるようなハーベスティングにするようです。

Dragonまとめ

Dragonに上がっているissueをみるとCatapultをパブリックネットワーク載せることを意識しているように見えます。

ハーベスティングについては、現在ノードを建てるインセンティブはSN報酬(これはプロトコルではなく制度)に頼りなので、これがプロトコルレベルでインセンティブを持たせられればより永続的なネットワークへと強化できるようなるのではないかと思います。

また、手数料もサービス提供側とノードを建てる側でバランスがたつようになればと思ってます。

E(名称未定)

まだ名称が決まっていないEについても、issueが1つ上がっています。

メタデータ

これは、NIPで提案されており、NIPのissueに詳細が書いてあります。

ざっくりいうと、アカウント、アセット、ネームスペース、トランザクションにKey/Valueのデータを紐付けられるようになる機能になるようです。

これについてはNIPでコミュニティと議論された後に実装されることになりそうです。

まとめ

ざっくりでしたが、Catapultで今後実装、改良されていく機能を駆け足で拾ってみました。

今までだと、どういう機能の実装が進んでいるのかなどが目に見えづらい状況でしたが、issue化されたことで少し見えてきたものもあります。

これらがどのタイミングでリリースされるのか、またどのタイミングでパブリックにリリースされていくかなど依然として分からないこともありますが、この辺も徐々に明らかになっていくのではないかと思います。

この辺の情報を追っていくことで、どんなことが出来るのか、あるいは踏み込んでどういう風にするといいのかも考えられるといいかもです。

また、気になることがあれば随時取り上げていこうと思います。